女性ドライバーが活躍！ 保育所併設で仕事も安心！

未来のロジスティクスを目指す先進的な物流企業では、従来にも増して女性の活躍の場が広がっています。
女性も活躍しやすい環境を整えるため、「脱！力仕事」を目指し、機械化をより加速させ、職場に保育所を併設するといった、ロジスティクス企業の「今」を発信します。

少子高齢化による生産人口の減少によって、多様な人材の活躍が求められている今、従来は「男性の仕事」というイメージを持たれがちであった物流業界でも、女性も働きやすい環境の整備が進められています。

物流業界は「力仕事」のイメージが強く、女性が敬遠する理由の一つです。
しかし、「脱！力仕事」を進めていくツールとして、既に一部の物流企業ではロボットが導入されているなど、今後は省力化が図られることが見込まれています。
物流ロボットで代表的なのは、アームを使ってピッキングを行う「自動ピッキングロボット」や、倉庫内で荷物を自立する「自動移動搬送ロボット」です。
こういったロボットが活躍する光景が、将来的には多くの倉庫で見られるようになるかもしれません。

また、ドライバーは物流業界の中でも女性の活用が遅れている業界でしたが、国土交通省自動車局では「トラガール促進プロジェクト」という取り組みを通じて、女性の活躍を促進しています。

「トラガール推進プロジェクト」では、女性ドライバーの活躍を広く発信して、物流業界の経営者にあらたな視点を提供。
女性ドライバーの雇用の促進を図るとともに、配送先などでの女性用化粧室整備など、労働環境の整備を推進していく狙いがあります。

京葉流通倉庫でも女性ドライバーが活躍中で、男女問わず未経験から働きやすい環境が整備されているのも特長です。新人育成のためのブラザーシスター制度により、初めは先輩がマンツーマンでトラックに同乗して指導。荷物の積み込みはスタッフ同士で協力して行い、負担を軽減しています。

現在、物流業界で欠かせない業態に、3PL（サードパーティ・ロジスティクス）があります。
3PLとは、在庫管理や情報システムの設計・運用も含め、荷主企業から物流業務の一元管理を請け負う業態です。

そして、3PL事業者の中には物流という枠を超えて、サプライチェーンの一環として製造の分野に取り組む企業も出てきています。ただ、製造業の分野でもマンパワーの不足が課題となっており、その中でも特に食品製造業においては、2019年に発表された農林水産省による「食品製造業における労働力不足克服ビジョン」の中でも女性の活躍に寄せる期待が大きく伝えられています。

こうした3PL事業者として物流の業務からさらに一歩踏み込んだ事業を展開する企業が今注目を集めています。京葉流通倉庫もそのうちの一つです。荷主企業のサプライチェーンを効率化させる役割を担い、物流の前工程から積極的なサービスを展開することで、従来と違って多くの女性が活躍しています。

そして言うまでもなく、物流業全体でも女性の労働力を強く欲しています。
総務省統計局の「労働力調査」によると、2019年度の日本の就業者数は6724万人で、うち男性が3733万人、女性が2992万人となっています。全就業者数の男女比率でいうと、男性55.5％、女性44.5％です。
その中で物流業（分類上は運輸業・郵便業）の男女比率は男性78.5％、女性21.5％となっており、圧倒的に男性が多い産業であることがわかります。ただ、女性が進出しやすい環境づくりなどの取り組みもあり、女性の対前年増減率は4.2％増と、着実に物流業で活躍する女性が増えつつあることがわかります。

女性の活躍を推進している京葉流通倉庫では、戸田ロジスティクスセンターに、事業所内認可保育所、「TLCキッズランド」を設置し、シングルマザーや共働き世帯の方にも働きやすい環境を提供しています。駅からの送迎バスも用意するなど、女性が働きやすい環境づくりが進められています。

物流業界は将来的に「脱！力仕事」が進み、男女問わずより働きやすい環境が整えられることが予想されています。また、3PL事業者が物流の枠を超えて、食品製造の分野を担い、保育所を設置するなど、物流業界ではますます女性が活躍する場が増えていくでしょう。


【出典】
農林水産省「食品製造業における労働力不足克服ビジョン」（2019）
総務省統計局「労働力調査」（2019）